「ハリケーン」(続き)

1966年6月17日 射殺事件の容疑者として逮捕、ルービンは偽証・偏見と、差別感情・観念を持っていた12 人の白人陪審員により、最終的に終身刑を宣告される。

黒人街では大規模なデモが起き、モハメド・アリやボブ・ディラン(アルバム『欲望』ではカーターのこと を歌った楽曲「ハリケーン」も作った)など数々の著名人などが参加した。しかし、デモもむなしく、黒人の逮捕者が増えるだけであった。

ルービン・ハリケーン・カーター今と比べようもないほど、アメリカという国は病んでいた。自由やドリームの象徴ともてはやされていた国家の実情は偏見や人種差別で成り立っていたのである。

その後彼は、連邦最高裁判所で無罪を勝ち取りアメリカ社会に正義の意味を考えさせることとなる。 それから20年余りが過ぎた・・・・。

黒人大統領の誕生はアメリカ社会を大きく変えたように思えたが、以前アングロ・サクソン至上主義が強く有色人種に対する偏見は強いように思える。


1999年にデンゼル・ワシントン主演で彼の半生を映画化した『ザ・ハリケーン』が公開され話題を呼んだ。(F.Tazaki)


ザ・ハリケーン
デンゼルワシントン主演「ザ・ハリケーン」の一場面

 


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