「スカーレット」(続き)

スカーレットとレッドバトラー劇中でスカーレットが好きだったアシュレーが従姉妹メラニーと婚約をする。
2人の結婚を知って愕然としたスカーレットは、癇癪を起こしてアシュレーの屋敷の家具の壺を投げつけて壊す。
これを見ていたレット・バトラーが、彼女の躍動的な精神に恋をしてしまうという場面がある。

私のように並みの人間は、こんな癇癪持ちの女性には近づきたくないし、それがある程度の美貌を持っていようとも、未来が容易に想像できるので結婚相手にしようとは思わない。

主な登場人物しかし映画の中ではその両極端に引きつけあう人間が傷つきながらも力強く生きてゆく、人生や今の瞬間は理屈ではない!
一面性では判断できない何かが人を動かしてゆく。


日本では1959年に公開された

南北戦争敗北による没落から見事経済的に成功するものの精神的な幸福感を得られないヒロイン・スカーレットの姿が、太平洋戦争の戦後復興の途上にありながらも大義や志を失った当時の日本の姿と一致したこともあって、高額な入場料であるにも拘らず大ヒットロングランとなった。

この映画を現代人、特に若い世代はどのように感じるのだろうか?

興味を抱くところである。(F.Tazaki)

風と共に去りぬ


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